お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。
……本気でやばい!
「やめてください……っ!」
必死に体を動かして、上にまたがる男性を叩く。
が、もう1人の男性によって手を押さえつけられてしまい。
「パンツ丸見えだよ」
そんなことを言われれば足を大きく動かすことも、羞恥でできなくなってしまう。
このままじゃ……逃げられない。
だれか助けを呼ばないと……!
大きな声を出そうと、息を吸った時──。
急に、ガラッ!と大きな音を立てて開かれた生物室の扉。
その音に反応するように、この場にいた全員が扉へと目を向けると、そこにいた1人の人物。
茶髪の先輩と男性2人は、その人物を見るとピタリと動きをとめて、一気に顔色を悪くする。