お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。






病院から帰ってきて、組員が作ってくれたお粥を食べて、薬を飲んで。
自分の部屋のベッドで寝ていたんだけど、目が覚めた。


もう一度寝ようとしても、どうしても眠れない。
眠気がくるまでなにかしていようかな、とも思ったけど頭が痛すぎてなにもする気になれない。


……寒い。

それから、熱のせいか強く感じるのは寂しさ。
部屋に1人は寂しい。


……あおい。


心が碧を強く求めて、1人が耐えられなくて体が動いて。
ベッドから起き上がり、枕を持ってふらふらしながら向かった碧の部屋。




襖を開ければ、彼はベッドに横たわったままぱちりと目を開ける。


「……お嬢?」


聞こえてくる声。


「……一緒に寝る」


それだけ返して、滑り込むようにベッドに侵入。
隣に枕を置いて、即寝る準備。


あまりにも寒くて、ぎゅっと碧に抱きつけば温かさが使わってくる。


わたしより高めの体温。
やっぱり、温かくて安心する。


「……碧、あったかい」
「お嬢……それはだめです。一緒に寝るのは去年が最後の約束ですよね?」


確かに、去年も熱が出た時に碧の部屋に来て、寝ようとしたら『来年は高校生になるので一緒に寝るのは今年までです』って言われた気がする。

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