お嬢は若頭のぜんぶを知りたい。
──寝る前に、何度も白いリボンがついたヘアゴムをにやけながら見た。
お揃いのものはやっぱり嬉しくて、嬉しすぎて。
碧に自慢しよう、と思いリボンヘアゴムを持って自分の部屋を出る。
もちろん、自慢したいという気持ちはあるけれど……今のうちに碧とちゃんと話しておきたかった。
わたしは明日、碧に告白する。
その告白が最悪の結果なら……碧とちゃんと話せるのは今日が最後になるかもしれない。
……だから、他愛のない話は今のうちに。
そう思い、歩いていれば。
「──碧、おまえは茉白のこと、どう思ってるんだ?」
そんな声が聞こえてきて、わたしはピタリと足をとめた。
聞こえたのは、お父さんの声。
そのあとに、激しく咳をする碧。
……いる。
ここを曲がった先に碧とお父さんが、いる。
2人は、縁側にいるのだろうか。