魔法の恋の行方・キスって何?(シリーズ1 オルロフとエリーゼ)

グスタフ皇国・王宮(17-17)ページ

<グスタフ皇国の王宮・10時>

それから2カ月後、
オルロフ皇太子は、王宮で執務をしていた。

時々、頭をよぎるあの想い。
美しい幻影・・
あれから、何度もあの場所に行った。
が、何の痕跡もない。

「魔女の国では、代が変わったようですね。
一番力のある魔女が、選ばれたようです。」
側近たちが話をしている。

「魔女の国?!
誰が今度統治をするんだ?!」
オルロフ皇太子はあわてて聞いた。

「グランビアの当主ですね。
情報では・・
エリーゼ・グランビア」

エリーゼ?・・まさか・・
あの妖精!
「その、当主の絵姿はないだろうか?」

しばらくして、側近が小さな紙を
持ってきた。

「魔女の国は情報がないのですよ。
魔女たちは成人になると、
他国に行く時は、老婆に姿を変えるので
本当の姿がわからないのです。」

側近はオルロフ皇太子に紙を渡した。

「何年か前の、交流会の時のものです。まだ、子どもの時ですよ」

そこには、確かに不機嫌そうな
あの妖精・・まだ幼いが・・

絶対に
手に入れることができない・・・
あの人は・・
オルロフ皇太子は、頭を抱えた。

そして、
妖精の魔力で後片付けが、
完璧に行われたことを理解した。
                                   おわり













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