双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
「おいで、星奈」

 三人に呼ばれると心の奥がくすぐったい。
 タイミングを見て本当にこの家に住んでいいのか、優星君に確認をしよう。だってあまりにも別世界すぎて、自分がここで暮らしている姿が想像できないもの。

「うん、今行くよ」

 待ちきれず私を迎えにきた双子と手を繋ぎ、優星君案内のもと家の中を見て回った。

「ここがリビングでこっちがキッチン。お風呂場はこっちでトイレはここ。和室は双子の遊び部屋と考えているんだ」

 まずは一階を案内してもらったものの、予想以上に家の中が広くて驚いた。
 リビングは二十畳以上あり、大きな一枚窓を開けると庭と繋がっている。キッチンからも庭先が見えるようになっており、これなら双子だけで庭で遊ばせられそうだ。

 双子の遊び部屋だという和室は十畳の間取りで、すでに積み木や本などが用意されていた。

「星斗と星七が好きそうなものを揃えてみたんだ。また今度の休みに買いに行こう」

 優星君の話を聞いて双子は目をキラキラさせた。

「えぇー! いいの? パパ」

「あぁ、もちろん」

「やったー!」

 両手を上げて大喜びする双子を横目に、優星君にコソッと耳打ちをした。
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