双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
 待ちきれないようで私たちの手を引くふたりに、私と優星君は思わず笑ってしまった。

「わかったよ、早く行こう」

「そうだね」

 館内は当時と変わっていなくて、懐かしい気持ちになりながら双子の行きたいところを見て回った。

 イルカのショーでは大迫力のジャンプを気に入ったようで、二回もショーを観覧した。夕食も軽く水族館内で済ませ、閉館ギリギリまで四人で満喫した。

「せなみてー。ぼくのいるかさん」

「せいともみて、せなのぺんぎんたん」

 帰りの車の中で星斗と星七は、優星君に買ってもらった大きなぬいぐるみを見せっこしている。

「ママのらっこさんもかわいーね」

「えっと……うん、そうだね」

 そうなのだ、実は私も優星君にラッコのぬいぐるみを買ってもらってしまった。

「初デートで星奈にラッコのぬいぐるみを買ってやれなかったことが、ずっと心残りだったからよかったよ」

「覚えてくれていて嬉しいけど、でもこの歳になって大きなぬいぐるみを買ってもらうのは、ちょっと恥ずかしかったな」

 買ってもらった時の状況を思い出すと居たたまれなくて、手にしていたぬいぐるみをギュッと抱きしめた。
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