双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました

　棘を生やして言われた言葉が、胸に深く突き刺さる。彼女に言われたのは今まで何度も感じていた不安。だけど私は、優星君の気持ちを疑わない、信じると決めたんだ。

　なにより双子のためにも強くなろうと決心した。
　自分を奮い立たせて尾上さんと対峙した。

「尾上さんが言われたことは、ごもっともです」

「だったら……っ！」

「でも私は、私を好きだと言ってくれた優星君を信じると決めたんです。ふたりで頑張って乗り越えて幸せになろうと約束をしました。彼が私から離れない限り、私から離れることは二度としません」

　優星君のことを想い、身を引くことは絶対にしない。だってそれは意味のないことだったから。

　離れたって気持ちが消えることはなかった。再会して以前よりも好きになっていることに気づかされたもの。

「私は優星君が好きです。彼を想う気持ちだけは誰にも負けません」

　私より彼に見合う女性はたくさんいる。でも彼を想う気持ちでは私が一番だと自信を持って言える。