双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
「そんなこと言わないでママと遊ぼう。ふたりとも滑り台好きでしょ?」

 諦めずに誘うとふたりは顔を見合わせた。

「最近、星斗も星七もパパのことばっかりでママ寂しいなぁ」

 オーバーに言えば、双子は途端に慌て出す。

「ごめんね、ママ」

「ママのこと、だーいすきだよ!」

 ギューッと抱きついてきたふたりが可愛くてたまらない。

「ありがとう。じゃあママと遊んでくれる?」

「うん!」

 ご機嫌になったふたりに手を引かれて滑り台に向かっていると、うちの前で一台のタクシーが停まった。

「ママ、だれかきた」

「おじちゃんとおばちゃん、しってるひと?」

「えっ? おじちゃんとおばちゃん?」

 双子が指さす方向に目を向けると、様子を窺う中年くらいの男女がふたりいた。しかしよく目を凝らして見ると、見覚えのある風貌に緊張がはしる。

「嘘、まさか……」

 そんなはずない。でも三年もの間会っていなくても、忘れるはずはない。だって二十年以上私を育ててくれた両親だもの。

「ママ、どーしたの?」

 微動だにしない私を心配する双子。だけど今の私には双子に答える余裕がない。
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