双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
「おやすみ、ママ」

「ママおやすみー」

「うん、おやすみ」

 今後のことをちゃんと考えようと心に決め、ふたりに毛布がかかっていることを確認し、私も目を閉じた。


 次の日も星斗と星七は元気に保育園へ向かい、日中は明叔父さんの牧場内にあるカフェで働き、一日はあっという間に過ぎていく。
 十七時を過ぎに牧場を出て、車で保育園へふたりを迎え行く。

 こっちに引っ越してから車がないと生活に不便だと知り、出産して落ち着いたころに免許を取った。
 子育てをしながらだから時間はかかってしまったけれど、無理してでも免許をとってよかったと思っている。

 保育園の送り迎えもだけど、買い物にも車がなくてはいけないんだもの。一番近くの病院も車で十五分かかる場所にあるし。

 都会とは違った暮らしに最初は戸惑ったけれど、今ではここでの生活がとても気に入っている。
 星斗と星七をのびのびと育てることができるし、自然豊かな環境が私にも会っている気がするから。
 できるならここで自分のお店を持ちたいとも思っている。

 車を走らせること約十分、保育園に着いて迎えに行くと、友達と園庭で遊んでいたふたりは私に気づき駆け寄ってきた。
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