幼馴染は片思い中
「…あのね、ゆたかちゃん」

「うん?」

「その…お願いしたいことがあって…」

「お願い?」


昼休み

今日はすごく天気がいいから
保健室の外でお弁当を食べていた


グラウンドで元気に走り回っている男子生徒をぼんやり眺めていると
隣に座っていたあいりちゃんが
もじもじしながら話しかけてきた


「なに?」

「えっとね」

「うん」

「その…」



…



予鈴のチャイムが鳴り響く

グラウンドにいた生徒はみんな校舎に戻っていく

それにあいりちゃんは焦ったようだけど
急かさず、私はじっと言葉を待った



うつ向いていたあいりちゃんは
意を決したように勢い良く顔を上げ
言葉を発した



「あ、あのね
ゆたかちゃんと望月(もちづき)君って
幼なじみなんだよね」

「朔君?うん、そうだよ」

「仲、いいんだよね?」

「うん」

「望月君は……牧君と、仲いいんだよね…?」

「多分。学校でよく一緒にいるの見かけるから」



実際、朔君の家によく遊びに来るみたいで
何回か鉢合わせたことがある

その度、私は逃げてしまったけど

朔君の態度を見れば
牧君がいい人なのは分かってはいた


あの時、一瞬もためらうことなく
あいりちゃんを助けに行ったし
泣いていた私の事も気にしてくれてた
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