“ずっと”なんて言わせない
週末、久しぶりに悠くんに会った。

「悠くん、久しぶり」

「ああ、久しぶり」

なんだかぎごちない雰囲気だ。

「話って何」

そう尋ねられて、私はひと息おいて、口を

開く。

「あのね、別れて欲しい。」

あれだけ練習して、スマホに打ち込んだのに

そんな長文は、頭の中で全てskipされていた。

自分が1番驚いている。

でも、悠くんは、別れを告げたあとでも

表情ひとつ変わらない。

「そっか。今までありがと。」

驚くほど簡潔な一言だった。

ああ、私に対しての情はこの程度だったんだ。

そう感じさせられ、何故か時間が止まっているよ

うに感じる。悠くんと過ごした日々で、楽しか

った思い出だけがよみがえる。

振ったのは自分なのに何故か、少し寂しさが

残る。

「悠くん!やっぱり…」言いかけた口を思いき

りつむる。

私はこの日、初めて大切な人との別れを経験し

た。
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