最強の男からの溺愛

ボーッと天井を眺める。

「蜜映様、お昼ご飯の時間です」

そんな声に返事をして、食卓へ行く。

本家というのは、やはり人が多い。

西園寺家には、土の魔法の魔術師が集まっている。

高校で学ぶのは基礎的なこと、そこから特化した魔術を学ぶには西園寺家に来るしかないからだ。

食卓も、血縁の家族からそうじゃない人も集まって食べる。宴会状態だ。

「蜜映、何をボーッとしてる」

父の言葉に、思考を戻される。

「誉様はいつ頃お戻りになるかと」

父の前で誉を呼び捨てにしたことはない。

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