浮気 × 浮気
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あろう事か電車を間違えて乗ってしまった私は、いつもよりだいぶ遅れて会社に着いた。
朝礼に間に合ったことにホッと胸を撫で下ろしながら、自分のデスクに荷物を置いた。
そして、既にデスクに座っていた雪に近寄りいつも通り声をかければ、笑顔の雪が振り向いた。
「あ〜おはよ明里〜!電車間違えるなんて朝から大変だったねぇ?」
「うんほんとだよ〜」
そう言って笑い返した後に雪を見れば、なぜか雪の顔に表情は無かった。
冷たい視線につい喉を詰まらせる。
しかしその視線は私に向けられていたのではなかった。
「明里さん、山下さん、おはようございます」
背後から明るい声が聞こえて反射的に振り返れば、そこには木嶋さんの姿があった。
そこでハッとする。あの雪の冷たい視線は、木嶋さんに向けられていたものであったと。