浮気 × 浮気
「え?なんで?」
「いや…なんとなく?」
しまった……話題を間違えた……。
もっとよく考えて話せばよかった…!
なんて今更思っても後の祭り。
さっきより更に気まずい雰囲気が漂う。
「あぁ!雪が心配だ!雪を見てこようかな!」
私はわざとらしくそう言葉を紡ぎ、その場に勢いよく立ち上がった。
「大丈夫でしょ。待ってたらいいんじゃないですか」
木嶋さんはそう言うけれど、もうこの雰囲気に私は耐えられない!それに雪が心配だって言うのも本音だし。
「ううん、ちょっと見てくる!木嶋さんはここで待ってて!陸が戻ってくるかもしれないし」
私はそれだけ言い残し、個室を出てトイレへと足を進めた。