僕が死ぬ物語
僕が殺される前に、少し僕の話をしよう。





僕が生まれたのは......いつだったっけな?




数年前?




数ヶ月前?




それとも、数日前?






ごめん、僕も分からないよ






殺されるためだけに生まれてきたのだから






そんな僕に詳細なプロフィールなんて与えられるわけもないか...




それじゃあ、僕の何について話そうかな?





趣味は......ないか。





生まれてから今まで何もしてこなかった。





ただ、生まれて



ただ、殺されるのを待つ運命。





だけれど、僕にだって存在する価値はあると思うんだ。





だって、





僕がいないと、僕の物語は始まらないのだから、ね。
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