離してよ、牙城くん。


花葉はもう、わたしたちの会話なんてどうでもいいらしく、椎名さんとのトーク画面をずっと眺めているし。

淡路くんはしてやったりの表情をして、知らないふりをしているし。




……牙城くんは、不機嫌極まりないし!


あーもう……っ、牙城くんの機嫌を直す方法が見当たらない。

まえに考えた棒付きキャンディをあげる作戦は、いまはコンビニが近くにないのでできない。



う〜〜っ、これしか、……ない?






「が、ががががじょーくんっ!」


「お、出た。工事現場」



い、じ、わ、る!!





「……っ?! ちがう、牙城くんっ!」


「うん、なに? 俺、怒ってんだけど」



ふ、き、げ、んっ!!









< 226 / 381 >

この作品をシェア

pagetop