わかりました、結婚しましょう!(原題:橘部長を観察したい!)


「みやびさんのばかぁ……へんたいっ!」

 体を離して、浴室にペタンと尻餅をつきながら、私が悪態をついたら、言い返された。

「では、桜は『淫乱女子大生』だな」
「ひどい! 誰のせいですか! このどすけべ部長っ!」
「桜のxxxxはエロxxx」
「言いましたね?! 宮燈さんのxxxはxxxxx」

 AVタイトルみたいな事を言い合いながら、シャワーで流して二人で湯舟につかる。狭い。狭くて密着してるから、また変な雰囲気になってしまった。

 本当にのぼせて倒れそうだったから、逃げるように先にあがりソファに体を投げ出す。
 部屋に戻ってきた橘部長は、「変態!」と文句を言い続けている私を無視して、ルームサービスを頼んでいた。


 ルームサービスって贅沢だなぁと思いつつ、早めの夕飯を食べ終わり、もう寝たいと思って部屋のクローゼットから着替えを出していると、橘部長にまたうしろから抱き締められた。

「だめです、私もう眠い……」
「ちゃんとベッドで抱きたい」
「無理。眠いです。ベッドがいいなら、何でさっきお風呂であんなことしたんですか!」
「誘ったのは君だ」

「人のせいにしないでください! やだって言ったじゃないですか!」

 腕から逃げて、振り返って私が怒ると、橘部長が言った。

「……そんなに嫌だったか……?」

 無表情だったが、しゅんとしているのが分かる。急にしおらしくしないで欲しい。

「本当は嫌ではなかったです……。恥ずかしかったけど、むしろ凄かったというか、良かったというか……」

 私がそう呟いたせいで、勿論ベッドでも散々な目に合わされました。変態!
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