永遠に咲け
大河グループ会長の娘の咲愛。

大河グループは、この国で知らない人はいない程のグループ企業だ。
咲愛は美しく、まるで王族のようだ。

そして、なぜ永久を咲愛がお兄様を呼んでいるのかと言うと━━━━━
永久は、咲愛の父・永一の弟だから。
永一と永久は、歳の差が20歳あり25歳の咲愛とは五つしか変わらない。
その為、咲愛は幼い時から永久を“お兄様”と呼んで慕っていた。

そしてこの二人、叔父と姪としてではなく男女として愛し合っている。

それは使用人は知っているが、当然永一は知らない。
気持ちが通じ合った時、永久が咲愛に言った。

「どうする?咲愛。
これから待ってるのは“地獄”だよ。
俺達は愛し合うことが、絶対に赦されない関係だから。
それでも俺と一緒にいたいと言ってくれるなら、俺は命懸けで咲愛を愛して守るよ。
大丈夫━━━
咲愛はただ、俺に愛されてればいい」

愚かな二人は、共に地獄に堕ちることを選んだ。

「咲愛?」
永久に抱き締められ、また眠気に襲われる咲愛。
眠そうに目がトロンとしている。
「………」
「咲愛~?
……って狡いのは、どっちだよ!?
こんな無防備にされたら、襲いたくなるじゃん!
くそっ…!朝じゃなかったら、このまま抱くのに……」
「永久…」
いつもは“お兄様”としか呼ばない咲愛が、名前を呼び更に永久の胸に顔を埋めてきた。
「煽んなっつうの…!?」
そして、咲愛の首の下の腕を抜いて組み敷いた。

咲愛の柔らかい頬を撫でた。
そのまま口唇をなぞる。
ゾクッと身体が反応するのがわかった。

「咲愛、好きだよ…」
昂った身体を静める為咲愛にキスをした、永久だった。
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