永遠に咲け
永久の覚悟
カーテンから漏れる、朝日。
シーツの擦れる音。

漏れた朝日が咲愛を照らし、目を覚ました。
「んん……朝…?
……んー、重い……」
うつ伏せに寝ている、咲愛。
その咲愛の上に、跨がるように永久が寝ている。
永久は咲愛の指に自身の指を絡めて握っていて、身動きがとれない。

「お兄様…寝顔、綺麗…
……って、重すぎる…苦しい…」
咲愛は小柄な体型の為、永久は咲愛の倍程の身体の大きさがある。
咲愛はなんとか這い出ようと、もがく。

「フフ……」
「え…?お兄様?」
「朝から可愛いね~、咲愛」
「お、起きてたの?」
「うん、だいぶ前から」
「だったら、退いて?
重くて、苦しいの……」
「じゃあ…腕枕する!」
そのままコロンと横になった永久が、片腕を伸ばして“はい!”と言った。

「は?」
「だから!腕枕!来て?
もう少し寝よ?」
「もう…起きる。
もうすぐ、三石さんが起こしに来るだろうし」
「えー!やだよ!もう少し寝ようよ!」
上目遣いで見上げる、永久。
咲愛は永久のその目に弱い。

「じゃあ…少しだけ……」
「うん…咲愛、気持ちいい~柔らかくていい匂いする……」
抱きしめる、永久。
「お兄様…」
「んー?」
「お兄様は狡いね……」
「何が?」
「そんな顔されたら、何も言えないじゃん!」
「フフ…わかっててしてるもん!」
「もっと酷い!」

「だって……」
咲愛と目を合わせた、永久。
鼻と鼻がくっついて、顔が赤くなる咲愛。
「……////!!」
「好きなんだもん!どうしようもなく……
放れたくない!」
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