永遠に咲け
中森がまっすぐ永久と咲愛を見て言った。
先程あったことを、話す中森。
「あまり咲愛様の前では見せたことないので。
こんな僕の姿……
こんなの咲愛様を傷つけるだけなので。
…………永久様と同じですよ」
「確かにな……
ところでなんで、咲愛はこんなとこに来たの?」
「お兄様と生きていく為に知っておきたくて……
お兄様がいる世界を。
でも……
もう、帰るね……!
ごめんなさい、お兄様。
突然来たりして……」
咲愛は永久を見ることなく言い、ドアに向かった。
「待って、咲愛!」
咲愛は人と話す時、目を絶対に反らさない。
特に永久が相手だと、尚更。
永久はその愛おしく見上げる、綺麗な咲愛の目が好きだ。
その咲愛が一切、自分を見ない。
永久は不安になり、咲愛の手を掴み呼び止めた。
「お兄様、手を離して?」
「嫌だ!俺の目を見て?咲愛」
永久がうつ向いている咲愛の顔を、覗き込もうとする。
「怖いの!!」
「え?咲愛…?」
「咲愛…様…?」
「お兄様も、中森さんも、みんな怖い!!
だからもう、帰りたい!
離して!」
咲愛の悲痛な言葉に、永久は手を離した。
「でも、せめて送る」
だからといって、このまま簡単には放れたくない永久。
「いい。
電話して誰かに迎えに来てもらうから」
「咲愛様!僕がお送りします」
「中森さんとも、今は一緒にいたくない」
そう言って、一切誰の顔を見ず事務所を出ていったのだった。
先程あったことを、話す中森。
「あまり咲愛様の前では見せたことないので。
こんな僕の姿……
こんなの咲愛様を傷つけるだけなので。
…………永久様と同じですよ」
「確かにな……
ところでなんで、咲愛はこんなとこに来たの?」
「お兄様と生きていく為に知っておきたくて……
お兄様がいる世界を。
でも……
もう、帰るね……!
ごめんなさい、お兄様。
突然来たりして……」
咲愛は永久を見ることなく言い、ドアに向かった。
「待って、咲愛!」
咲愛は人と話す時、目を絶対に反らさない。
特に永久が相手だと、尚更。
永久はその愛おしく見上げる、綺麗な咲愛の目が好きだ。
その咲愛が一切、自分を見ない。
永久は不安になり、咲愛の手を掴み呼び止めた。
「お兄様、手を離して?」
「嫌だ!俺の目を見て?咲愛」
永久がうつ向いている咲愛の顔を、覗き込もうとする。
「怖いの!!」
「え?咲愛…?」
「咲愛…様…?」
「お兄様も、中森さんも、みんな怖い!!
だからもう、帰りたい!
離して!」
咲愛の悲痛な言葉に、永久は手を離した。
「でも、せめて送る」
だからといって、このまま簡単には放れたくない永久。
「いい。
電話して誰かに迎えに来てもらうから」
「咲愛様!僕がお送りします」
「中森さんとも、今は一緒にいたくない」
そう言って、一切誰の顔を見ず事務所を出ていったのだった。