永遠に咲け
行きの車内。
「お父様、さっきはごめんなさい…」
「いや、俺もちょっと言いすぎた。悪かった。つい、お前のこととなるとな……
それよりも咲愛、首どうした?
虫刺されか?」
「え?
嘘………」

それは、紛れもなくキスマークだった。
いつもは見えるとこにはつけない、永久。
刺青のこともそうだが、永久のすることは最近少しずつ大胆になってきている。
咲愛は、持っていたストールを首に巻いた。


会社に着いた、二人。
社員達がズラリと並んでいる。
「社長!おはようございます!」
会社では永一が絶対的で、誰も逆らえない。

「咲愛様、おはようございます!」
「おはようございます」
社長室に入り、咲愛も仕事に取りかかる。
「咲愛、この書類を纏めておいてくれ」
「はい」
コンコン━━━━
「失礼いたします」
永一の秘書・長田と咲愛の執事・中森がはいってきた。
「社長、今日の予定です。確認をお願いします」
長田がそう言って、書類を永一に渡す。
「咲愛様はこちらの資料の確認もお願いします」
中森はそう言って、咲愛にニコッと微笑んで出ていった。
「咲愛」
「はい」
「お前、中森のことはどう思ってるんだ?」
「え?どうって……」
「いや、お似合いだと思ってな!」
「は?」
「嫌いか?中森のこと」
「嫌いだなんて……
でも…そうゆう風には見れないから…」
「そうか……」
永一は特に気にすることもなく、資料に目を移した。

「はぁー、結構はっきりついてる……」
トイレの洗面台でストールを取り、キスマークをなぞっている、咲愛。

「それ、キスマーク?」
いつの間にか、友人の里花が横にいた。
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