永遠に咲け
咲愛の想い
「里花?あ、うん…」
「叔父様の仕業?」
「うん…」
「大胆ね…!でもそれだけ好きなんだね、咲愛のことが」
「だからって……」
「確か“執着”じゃなかったかな?キスマークの意味」
「執着か…
………覚悟なんだって」
「え?」

里花は咲愛の友人で、唯一咲愛と永久の関係を知っている人物だ。
祝福とはいかないが、理解してくれていて色々力になってくれている。
里花は以前不倫をしていたことがあり、その時に咲愛と永久だけが味方になったことがある。
今ではその不倫相手(きちんと離婚した)と正式に結婚していて、新婚夫婦だ。
それから里花も、今度は私の番だからと色々相談等にのってくれている。

咲愛は永久の刺青の話をした。
「その覚悟、咲愛もちゃんと受け止めなきゃ!」
里花がそう言って、頭をポンポンと撫でた。
「そうだよね」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
仕事が終わり、咲愛は一人エントランスに向かう。
いつもは永一と一緒だが、永一は接待がある為今日は、咲愛一人だ。
「咲愛様、どうぞ」
「ありがとう」
中森が手を差しだし、咲愛が車に乗るのを手伝う。

咲愛が乗り込むと、またフワッと微笑んで
「ドア、閉めますね」
と、言って優しくドアを閉めた。
「では、出発します」
ゆっくり車が走り出す。
「あ、ねぇ…ちょっと寄ってほしいところがあるの!」
「はい、かしこまりました」

「いらっしゃいませ~」
ここはジュエリーショップ。
「あの、今日お電話した大河と申します。
お願いしていた物、ありますか?」
「えぇ…こちらが、その種類になります」
「素敵ですね~!」
咲愛はたくさんある、ジュエリーを見比べていた。

< 6 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop