強引上司は虎視眈々と彼女を狙ってる【7/12番外編追加】
「三好ぃ〜、可哀想な俺を慰めてくれ〜…」

今日何度目かのそのセリフですり寄ってくる小野を、あーはいはい、と適当にあしらいながら砂肝を摘む。

小野のピッチが早い。
帰りは確実に1人で帰れなくなるペースだ。

「だいたい合コンに向井を連れて行くから行けないのよ。こんなフェロモンダダ漏れのイケメンが来たら、どんな女子だって小野より向井に行くに決まってんじゃない」

ど正論を突いて小野をさらに落ち込ませているのは由香里だ。



あの出来事からおよそ1週間。


今日は毎月第2金曜日に開かれる月1の同期会。

どうやら小野と向井は先日3対3の合コンに行ったらしいが、集まった女子が揃いも揃って向井狙いだったらしい。

「だって、向井の参加が合コンの絶対条件だったんだもん…」

「それって最初からすでに出来レースじゃん…」

みっちゃんが呟く。

小野、どんまい…

その女子3人と向井がどうなったのか、それは敢えて聞かないでおこう、うん。
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