君がくれた花言葉

話せない。

その日の夕方。いつも通り2人で話していると、突然優月が心臓を痛がった。僕は慌ててナースコールのボタンを押した。

「どうされましたか？！」

事情を説明すると来てくれた松岡という看護師さんが慌てて医者を呼んできた。

「優月ちゃん大丈夫かな？」

「ゲホッゲホッ…は、っい」

「松岡さん。ちょっと呼吸器つけようか。準備よろしく。」

「はい。急ぎます！」

初めてこんなに近くで死に直面したので、僕も驚いた。それと同時に優月の病気がこんなに重いものだったのかと思い知った。

「先生、優月大丈夫ですか？」

「今は呼吸器をつけてるから安定しているが、落ち着くまで外せないから話すことは出来ない。そこは分かってやってくれ。」

「はい。分かりました。」