ねこ先輩に「好き」を伝える方法。

母のピンキーリング。

翌日。

学校へ行くと、いつも以上に冷ややかな視線を送られている私。

すれ違う人たち、みんな私のことを見ている気がする。


怖い。

早く教室に行こう。


私は教室まで駆け足で行った。

だけど、それは間違いだったかもしれない。


教室に入ると、目に飛び込んできたのは、黒板に大きく書かれた相合傘。

相合傘ではあるけれど。

2つに引き裂かれた相合傘。

その傘の下に書かれている名前は。

私と奏多先輩の名前だった。



「なにこれ……」



混乱する頭。

だけど、この落書きを早く消したい。

私はクラスメイトに睨まれ、暴言を浴びせられながらも黒板消しを手に取った。

一生懸命、黒板に書かれた落書きを消す私。
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