ねこ先輩に「好き」を伝える方法。

始まるコンテスト。

「じゃあ、写真撮りますね!」



カメラ係の男の子がシャッターを切る。

上手く笑えていたかな……?

緊張して顔が引きつっていた気がする。

恥ずかしい。



「撮れた?」



奏多先輩は私をおろしてから、男の子に近づく。

その場でプリントされる写真。

その写真を受け取る奏多先輩。



「うーん」



奏多先輩はなにか悩んでいる様子。

写真になにか問題あったのだろうか。



「もう1枚、撮ってもらうことってできる?」

「はい! もちろんです!」



男の子がそう言うと、奏多先輩は笑顔を取り戻し、撮影ブースに戻った。

私の手を引っ張って。


えっ、私も一緒に撮るの?

さっき撮った写真の出来も良かったと思うけどなぁ。

と、思いつつ、私は撮影ブースに立つ。


ぐいっ。

奏多先輩が私の腰に手をまわし、体を引き寄せる。

肌が触れ合う。

やっぱり近い!

恥ずかしさで顔が熱い。
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