ねこ先輩に「好き」を伝える方法。
ぼーっと、お弁当を食べていると、廊下が騒がしくなったのを感じた。

クラスメイトもザワザワしている。


声のする方向へ視線を向ける。

目に映ったのは、奏多先輩の姿だった。

奏多先輩と目が合う。

そのまま、奏多先輩は私の席へ一直線に向かってきた。

急に高鳴る心臓。



「芽衣」



奏多先輩が私の名前を呼ぶ。

予期せぬことに驚きを隠せない私は、間抜け面をしていると思う。


奏多先輩が私の机の横にしゃがむ。

奏多先輩の上目遣いにドキドキする。



「今度の連休、予定とかある?」

「えっ……」



奏多先輩は私にだけ聞こえる、小さな声で囁いた。


……今度の連休?

特に予定はないけれど……。



「もし、予定がなかったら……。ウチで一緒に勉強しない?」

「えっ、」

「あ、無理にじゃないからね」



奏多先輩のお家で、勉強?

そんなお誘い、断るわけがない。

私はドキドキを必死に隠しながら答える。
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