思い浮かぶのは、君の事。

「あちー。…ったく、晶のやつ飲み物買い行くとか言って全然戻って来ねーじゃん」

武はクラスの出し物である焼きそばを作りながら、隣で団扇を仰ぐ圭太に文句を垂らした。


武達のクラスは、陽が照る空の下、中庭に建てられたテントの中に居た。
今日は珍しく雲一つない快晴に、気温も高く、それに加え鉄板の目の前での作業は、まだ6月とはいえうだるような暑さだ。
そして良いのか悪いのか、クラスの焼きそばの屋台は大繁盛で大忙し。
少し客が引いたタイミングで、今がチャンス!と晶が飲み物を買いに行ったはいいものの…。
飲み物が売られている屋台は反対側の裏門のすぐの所にあるはずなのだが、気付くともう20分も経っていた。

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