捜査協力を依頼されたマシュ

犯人逮捕

翌日の朝九時にマシュを迎えに行ったあくびちゃんは集合時間が午後の一時なので、それまで河川敷の公園へ行き、ポップと一緒にマシュと遊びました。

一時前に集合場所へ到着すると、大林刑事と田中刑事は、すでに来ていました。

あくびちゃんが車から出ると大林刑事が

「あくびちゃん、あのなぁ・・・昨日と今朝、あくびちゃんの指摘していた家庭のことを調べたり聞き込みをしたりしたのだが」

「どうも、あそこの家の住人が罪を犯すとは考えにくいのだがなぁ」

「どうしてですか？」

「あそこの家は昔、貴族院議員の家柄でな、その次の主人は判事、つまり裁判官だった。そして現在の当主は大企業の化学会社の取締役をしていて数年前に退社している」

「つまり金に困るような家庭ではないのだが・・・ただ一人息子が一緒に住んでいるらしくて、彼がニートで仕事をしていないらしい」

「しかし、それで金に困って盗みをするかどうかだが、退職金も相当入っているようだし、食べていくのに困るほどではないように思える」