となりの紀田くん



クラスメートたちの
言葉でやってくれる
ことにはなったんだけど………




「いらっしゃいませー………」





「きゃあああ//紀田くん今日もかっこいい!!」





「はいはい……そこ座って」





まったくと言っていいほど
やる気が見えない………





「ちょ、ちょっと…紀田!」




私は紀田を小声で
呼びつけ準備室へと
連れていく………





「お、ゆあ!」




準備室には悠斗と
その他男子がいて




私を見るなり
駆け寄ってくる




「悠斗くん、ご指名でーす!」




「えー、せっかくゆあと遊ぼうかと思たのに!」





「遊んでる暇はないから、とっとと行け!仕事をしろ!」




私は悠斗を無理矢理
準備室から追い出した




「お前らいつの間にか、ずいぶんと仲良くなってるな」




紀田の冷ややかな声と視線が
私の背筋を掠める





恐る恐る振り返ると
そこには笑顔の紀田がいて





私はその紀田の笑顔に
冷や汗をかく………





紀田………
目が笑ってないアルヨ!!!






「べ、別に仲良くなってないしっ!」




それに悠斗が好きなのは
私じゃなくて要さん
だなんて死んでも言えない




だから悠斗が余計なことを
言わないように見張ってるだけ





「ふーん。どうだかねぇ?」




そんなことを呟いて
私を壁に追いやる




「な、何?」




「お前、悠斗と喋るの禁止」




「はぁ………そんなの無理に決まってんでしょ?」





何をしでかすかと思えば
無茶難題を投げ掛けてくる




「まあ、あんたがホスト喫茶を本気で頑張ってくれるっていうなら………話は別だけど………」




まあ、そんなことで
やる気を出すほど
紀田は単純じゃ………




「言ったな?やってやるよ」




「へ?」





紀田がニヤリと笑って
私にキスをする





こんなときだけ
素直になりやがって!!
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