東京血風録4 ダークサイド・イリュージョン
◆マイク・ゴールドスミス

渾身の打撃を放ってから、地面に転がっていた。
動けなかったのだ。
頭上から降ってくる無数の骨に気付く訳もなかった。
その前、前にいた飛鳥という仲間がヘンな動きをしたのは見た。
それが何が起こったかは知らなかった。
飛鳥は白い剣士を攻撃していたはずだ。
効かなかったのか。そうか。
反撃を喰らったのだ。

背中が痛い。
鞭で打たれたような痛みではない。内臓まで達する痛み。何だコレは?
斬られた。のか。
罰として、鞭で打たれた事はあった。
その比ではない。
身体の下、これは血か…。
大量の出血は呆れさせる。
ダメだ、コレは。
脚と腕と…。
まったく…。



それにしても、なんだあのモンスターは?剣を持ってるから剣士なんだろうけど尋常じゃない。ゾンビ?
ゲームの中なら、特殊アイテムでも取って反撃出来るのに、丸腰の僕の打撃じゃ手も足も出なかったな。
ヒーローになりたかった。
ストライクアタック(爆砕打)を覚えた時、ヒーローになれると思ったよ。
無敵丸家の役に立ちたかった。
キラーズ・コード?
立ち技だけだったら、なんとかなったかなー。
状況が分からないまま、モンスターに遭ってしまった。
残念だ。
が、仕方ない。
仲間がいたのに、仕留められなかった。
残念…。

後悔なんてしたくない…のに。

涙。



マイク・ゴールドスミス死亡。










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