√セッテン
「死んだ相手に発信してた、ってことは死の待ち受けは誰に飛ぶんだろうな。もう死んでる甘川充にか? そうじゃなかったらその前に発信してる相手かもしれないよな」

「じゅ……!」

「甘川充の前に発信してるヤツ、調べて手を打っておいた方がいいぞ」

階段を降りてキッチンに入る。

「……長谷川さんが甘川充の前に発信してたのって、家だよ」

「じゃ、とりあえず安心か」

勝手にカレーに火を入れ直してご飯を盛った。

敦子は冷蔵庫を開けて、紅茶を取り出した。

「しかし、発信と、着信か……」

「甘川先輩は長谷川と森先輩。現状だと、最後に発信した相手の方が先に死んでるな」

「あのさ、長谷川さん、その最後の発信以前にも結構何度も甘川先輩に電話とかしてたみたい」

つまり、アレか、二股?

「でも、待てよ。アドレス帳に登録されてた……最後の発信は美鶴っていう……」

「そう、千恵ちゃんも言ってたんだけど、その……アドレス帳の美鶴、登録されてたのが甘川先輩の番号だったの」

「は?」

美鶴、って登録されてたのが、甘川先輩?

偽名でアドレス帳登録されてたってことか?

敦子は頬をふくらませて俺を見た。

「だから、余計関係が怪しいってことだよ。彼がいるって知られたくなかったり、束縛系の彼がいる子って、そうやってアドレス帳の登録名、女の子の名前にしたりするんだよ」

「怪しまれないように?」

「そう。だってケータイって基本的に勝手にアドレス帳とか見れるでしょ」

「美鶴……みつる……充…ね」

俺は白いカレーをお皿に盛ると、スプーンを乗せる。

「なんか、これカレーって感じしないな」

「白いもんね。一見シチューっぽいけど、実はカレー」

俺は苦笑して敦子に笑いかけた。

< 52 / 377 >

この作品をシェア

pagetop