ＬＯＶＥＤＡＮＧＥＲ～元ヤン御曹司と悪女OLの身籠り溺愛婚～

休み明けの月曜日。


腫れ上る篤さんの顔を見て、社内は今までにないくらいに、ざわついていた。


でも、レディトイプロジェクト部は、特に騒ぐ事もなかった。


「兄貴、その顔夫婦喧嘩ですか？」


篠宮君は、そうチャカしていて。



「そういえば、金曜日の夜、色々あったんでしょ？
斗希のTwitterでそんな感じの事が流れて来てた」


そう言う平井さんは、斗希さんの表の顔の友達だからか、
あの場には来なかったのだろうな。



「部長、あの、会長からお呼びが掛かってますけど」


そう言いながら、この部屋に入って来た岡田さん。


入り口辺りに、会長の秘書のような男性が立っている。



「あ？なんだ？」


篤さんは、眉間に皺を寄せながらもデスクから立ち上がり。


この部署から出て行った。



「きっと、いい歳して喧嘩した事を、
お父さんから怒られるんじゃない？」


その松嶋さんの言葉で。


そっか。この会社の会長は篤さんの父親なのか、と改めて思った。


その日、篤さんはそうやって朝一で会長室に呼ばれた後。


そのまま、退社させられた。


そして、その後一週間、会社を強制的に休まされる事となる。


表向きには、体調不良って事での休みになっていたけども…。


とりあえず、その顔の腫れが引くのもそうだけど、
ほとぼりが冷める迄って事みたい。