きらめく星と沈黙の月
だから怖いんだ。
「怖いはずがないのになぁ…なんでなんだろうね…」
怖くない、と頭では分かってる。
分かってるのに、怖い。
「まぁまぁ…。仕方ないよ。桜にとっては星矢に裏切られた形になっちゃったんだしさ。間接的に野球がトラウマになったって不思議じゃないよ」
陽菜がそっと背中を撫でてくれた。
生ぬるい風が二人の間を吹き抜ける。
「ね、桜。旧校舎の鍵が壊れてて中に入れるの知ってる?」
サンドイッチを頬張りながら、唐突に陽菜が言った。
「知らない。そうなの?」
「うん。蒼士が教えてくれた。でね、旧校舎の屋上に出たらグラウンドが綺麗に見渡せるの」
新校舎からじゃ旧校舎が邪魔でグラウンドは見えない。
「旧校舎だから人もいないし、練習風景を見るには最適だと思うんだけど、どう?」
…なるほどね……。
旧校舎の屋上なら、碧に気づかれることもないし…。
たしかにいい場所だとは思うけど。
「…そんなことしていいの?立入禁止でしょ?」
昔から先生に怒られるのが極端に苦手だから、なるべく怒られそうなことはしたくない。
「怖いはずがないのになぁ…なんでなんだろうね…」
怖くない、と頭では分かってる。
分かってるのに、怖い。
「まぁまぁ…。仕方ないよ。桜にとっては星矢に裏切られた形になっちゃったんだしさ。間接的に野球がトラウマになったって不思議じゃないよ」
陽菜がそっと背中を撫でてくれた。
生ぬるい風が二人の間を吹き抜ける。
「ね、桜。旧校舎の鍵が壊れてて中に入れるの知ってる?」
サンドイッチを頬張りながら、唐突に陽菜が言った。
「知らない。そうなの?」
「うん。蒼士が教えてくれた。でね、旧校舎の屋上に出たらグラウンドが綺麗に見渡せるの」
新校舎からじゃ旧校舎が邪魔でグラウンドは見えない。
「旧校舎だから人もいないし、練習風景を見るには最適だと思うんだけど、どう?」
…なるほどね……。
旧校舎の屋上なら、碧に気づかれることもないし…。
たしかにいい場所だとは思うけど。
「…そんなことしていいの?立入禁止でしょ?」
昔から先生に怒られるのが極端に苦手だから、なるべく怒られそうなことはしたくない。