きらめく星と沈黙の月
2アウト、ランナーは2,3塁で回ってきた碧の打席。


もう後がない。


すべてが碧にかかっている。


勝つか負けるか、夏が続くか、終わるか。


夢は碧にかかっている。


マネージャーの私には想像もつかない、重たいプレッシャーと戦っているはずだ。


「お願い碧…」


一球目は空振り。


鋭い眼光で構え直す。


そして二球目。


また空振り。


これで2ストライク。


鉛筆を持つ手が震え、上手く書けない。


いよいよ追い詰められてしまった。


心臓がギュウゥゥと締め付けられ、応援の声も出ない。


「碧……っ」


出てくるのは名前だけ。


これが私の精一杯。


そして、碧が構え、ピッチャーも振りかぶる。


ピッチャーが投げた─
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