きらめく星と沈黙の月

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それから、結局正式に“定期戦に来てほしい”とは言えないまま当日を迎えた。


一応、来てほしいと思ってる旨は遠回しに伝えたけど、本当に来てくれるかは分からない。


情けない話だけど、藍沢に桜子を連れてきてほしいと頼んではいる。


もっと正式に言いたかったんだけどなー…。


「おい、碧!集中しろ!制球乱れてる」


「悪い!」


栗と俺の相性は抜群。


俺たちが組めば、向かうところ敵なしなんじゃないかと本気で思うぐらいだ。


栗がいるチームでプレイできるのが楽しくて仕方ない。


「緊張してんのか?」


─パンッ


「んなわけねーだろっ」


─パンッ


アップがてら、キャッチボールをしながら会話をする。
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