きらめく星と沈黙の月
俺がダメなら、先輩や後輩が投げる。


それが普通だった。


けど、今日は違う。


先輩はおじいさんが危篤だから不参加、後輩は練習中に捻挫。


ピッチャーは俺以外にいない。


俺が投げなければ負けるんだ。


「負けてもいいから、怪我だけはしないでね」


マネはそう言い残して立ち去っていった。


「負けてもいい…ね」


だったら尚更負けらんねぇ。


意地でも勝ってやる。


マネの言葉が俺の闘志に火をつけた。
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