好きになってもいいですか? ~訳あり王子様は彼女の心を射止めたい~
「お母さん、ごめんなさい」
リビングに入ると、大地が礼に謝っていた。
「心配したのよ」
「うん」
「もう勝手にいなくならないでね」
「うん」
優しい顔になった礼が、大地を抱き寄せる。
「お母さん、大好き」
ギュッと大地も礼に腕を回した。
まだ結婚もしていない俺が言うのもおかしいが、子供はかわいい。
親になってしまえばかわいいだけでは済まないこともあるけれど、愛おしいと思えるからこそ叱れるしどんなこともできるんだろうと思える。
たとえ嫌われても、自分の思いとは違っても、相手のことを思って行動する。愛するってこういうことかもしれない。漠然とそんなことを思った。
俺は、萌夏に何をしてやれるんだろう。
突然消えられて、寂しくて、会えないことへの不満ばかり言っているが、萌夏にだって事情があるんだ。
この時、雪丸が言いたかったことがやっと分かった気がした。
リビングに入ると、大地が礼に謝っていた。
「心配したのよ」
「うん」
「もう勝手にいなくならないでね」
「うん」
優しい顔になった礼が、大地を抱き寄せる。
「お母さん、大好き」
ギュッと大地も礼に腕を回した。
まだ結婚もしていない俺が言うのもおかしいが、子供はかわいい。
親になってしまえばかわいいだけでは済まないこともあるけれど、愛おしいと思えるからこそ叱れるしどんなこともできるんだろうと思える。
たとえ嫌われても、自分の思いとは違っても、相手のことを思って行動する。愛するってこういうことかもしれない。漠然とそんなことを思った。
俺は、萌夏に何をしてやれるんだろう。
突然消えられて、寂しくて、会えないことへの不満ばかり言っているが、萌夏にだって事情があるんだ。
この時、雪丸が言いたかったことがやっと分かった気がした。