これがリアルな恋愛事情〜好きの形はひとつじゃない〜



「ほんとに助かったよ、ありがとなー!」



プレゼントを選び終えて今からご飯でも食べようとお店に向かった。



付き合って間もないし、初めてのプレゼントだしで色々迷った末、高価すぎるものは買えないので雑貨屋さんで可愛いヘアゴムとハンカチとティーカップをかった。



結局ひとつに絞れなくてこうなってしまった。岸くんは特に意見も出さずにこれとこれどうかなって聞かれるとこっちの方が俺は好きとか、そんなふうに答えてた。いや、岸くんが欲しくても仕方ないんだけどね!なんて、心の中で突っ込んでいた。


私はと言うと、私自身プレゼントをそんなにされたことも無いし、したことも無いしこれといったアドバイスは出来なかったものの、多少の女子の意見というものが採用されて決まっていった。



複雑な気持ちは抑えながらプレゼントを選んで、必死に選ぶ光輝の姿にヤキモチを妬いてしまう。こんなほかの女の子に必死な姿見たくないな、なんて思った。



私からはあまり彼女のことを聞くことは遠慮していたし、岸くんも同じく理由は違えど彼女のことは深堀はしなかったため、そこまでの情報は得られなかった。



最近できた彼女でバスケ部のマネージャーで、もうすぐ誕生日ってことだけ。



あ、名前も聞いてないけど、どうせおいおい知ることになるだろうし、



あーあ。


少なくとも今日は、心のもやもや晴れそうにないな。



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