天敵御曹司と今日から子作りはじめます~愛され妊活婚~
「あとは……『物理は難しくて嫌厭する生徒が多くて困ってます。小規模人数制を生かして生徒を巻き込むような楽しい授業って物理ではどうやるのでしょう』なんてうまく焚きつければ、それなりに考えてくれるんじゃないかな」

「なるほど」


あぁ、どれだけ努力しても彼には追いつけないや。


「それより、今日はもう帰るぞ。また明日考えればいい」
「そうします。お待たせしてすみません」


彼は違うと言ったが、絶対に私を待っていてくれたのだと思う。
パンフレットの作業こそ明日以降でいいからだ。

私は慌ててパソコンの電源を落としてバッグに荷物を詰め始めた。
すると彼も帰り支度を済ませて、隣の席に座る。


「こんな生活続けてたら壊れるぞ」
「あ……。はい。気をつけます」


それは毎日残業ばかりしているからだろう。

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