今日も君に恋焦がれる
あれは入社して初めての忘年会での出来事になる。


会社全体で開かれる忘年会は、ホテルのワンフロワを貸し切って行われるのが恒例。


わたしも柳田も仕事に慣れてきていたし、年末ということもあり妙なハイテンションで異常なスピードでお酒が進んでいた。


琴音が何度か止めに入ってくれていたみたいだけど、そんなことさえ記憶にないほど飲んでいたみたい。


気づくと柳田と忘年会のホテルを抜け出し、行きつけの居酒屋へと来ていた。


またそこでもお互い愚痴のこぼし合いでお酒が進んだ。


次から次に出てくる仕事の愚痴の量に、どれだけ普段ストレスがたまっていたのかを知ったあの忘年会…。


閉店間際まで居酒屋に居座っていたことは覚えている。


だけど、わたしの記憶があるのはここまで。


次に目が覚めたら見覚えのない天井、それから家具。


ゆっくり起き上がるとズキーンっと頭に痛みが走った。


頭を抑えながら記憶を辿るが何も思い出せない。


どうやってここに来たのか…まずここがどこなのか。


でも分かることもあって…。


ここがどこ…というか、なんの目的の場所なのか。
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