白鳥学園、いきものがかり
私のお腹を触っているのは、多分紘の手だ。
「っ、冷たい…」
「紬は暖かいな」
…それは多分眠たいから。
普段、私の平熱は35度台。
そんな私が暖かいはずないよ。
「…細いな」
腰を擦られるたびに、ビクッとしてしまう。
「ちゃんと食えって言っただろ」
「……ん、食べてる…」
「ハッ、よく言うな。ケーキ一つまともに食えねぇ癖に」
それは…だって、滅多に食べないからで…。
私だって本当は食べたかったよ。
──────そう言えば、
ケーキとスプーン、
貰ってきてなかったっけ?
もしかして、私が後から食べれるように、持ってきてくれたのかな?
……だったら残念な事しちゃった。
だって私…もう食べれる自信無いもの。
ふふ、紘って”私の事全部知ってるのは俺”だって。
みんなに威張る癖に、まだまだだね。
……なーんて、ね。