ー無邪気な殺人鬼ー
お肉食べちゃダメなんて
言えなかった。


人肉ーーを喰らい生き延びようともがく小さな幼い子供。


ぎゅ、と腕に抱きつき眠る小さな女の子を抱きしめながら想うーー。





"私が守ってあげる"







「私だけがいらなかったの?」




、、、。





私はそんなこと思ってはいなくて
だけど親は確かに、そうだったんだろう。

ろくに食事を与えず餓死に追いやった両親。


一般市民がこうならないで

アイツらが
"こうなればよかった"のに。


「大丈夫、大丈夫だよーー。
お姉ちゃんが守ってあげるから」

私は泣いてる女の子を抱き締め眠った。

朝になるのが怖い。
普通なら、朝、昼、夜に食べる食事すら
この子の一言で
私の心は凍るんだ。


"おなか、すいた"ーー。


夜中にお腹空いた、なんて言われた日にゃ、私はーー寝てる暇がないぐらい深夜、家を飛び出して
狩りをしなくてはならない気がしたーー。


だけど横にいる女の子は、スヤスヤと眠っていた。









「まーくんが、いなくなればいいのに」




え?





まーくん??




誰だろうか。
寝言?なんだろう。
女の子は、スヤスヤを寝息を立てていた。



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