悪役幼女だったはずが、最強パパに溺愛されています!
車はもう、目と鼻の先。

一瞬のうちにこの小さな体は跳ねられ、致命的な傷を負うだろう。

(転生人生が、こんなに早く終わるとは思わなかった。でもロイだけでも助けられてよかったわ)

運が良ければ、また生まれ変われるかもしれない。

今度は悪役令嬢なんかに生まれ変わりたくはない。

できれば最強のチート能力を備えた主人公がいい。

どうか神様、願いを叶えてください……!

(さようなら、ナタリア)

ナタリアがそっと目を閉じたときのこと。

――ふわり。

突然の浮遊感が、ナタリアを包み込んだ。

(え……?)

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