もっと蜜溺愛婚 ~冷徹御曹司は努力家妻への溺愛を止められない~


 柚瑠木(ゆるぎ)さんと二人で入ったのはレトロな雰囲気の喫茶店、店内はいくつかのテーブル席がありお客さんの姿も。落ち着いた音楽とシンプルな内装が私の好みです。

「ここはモンブラン専門店なんですよ、月菜(つきな)さんはモンブランは好きですか?」

「はい、私は栗が大好きなんです! モンブランも栗きんとんも栗ご飯も……」

 柚瑠木さんに尋ねられて、ついつい聞かれてない事まで答えてしまいます。途中で気付いて言葉を止めましたが、隣を歩く柚瑠木さんにはバッチリ聞かれてしまって。

「そうですね、では今度のデートの予定に和喫茶も予定に入れておきましょうね?」

 そう微笑みながら言われては恥ずかしさで俯きながら「はい、お願いします」としか答えようが無くて。彼に似合うような大人の女性になれるのはまだまだ遠そうです。
 柚瑠木さんが予約をしてくれていたのですぐに席に案内されましたが、彼はそのままさっさと注文を済ませてしまいます。

「ここでのメニューは僕に選ばせてくださいね? 月菜さんに見せたいものがあったので」

「私に見せたい、ものですか?」

 聞き返すと柚瑠木さんは「月菜さんの誕生日ケーキですから、きてからのお楽しみです」なんて、また私の胸をドキドキさせてくれるんです。


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