君色ロマンス~副社長の甘い恋の罠~

我慢できなくなるって、キスのその先のこと……だよね。
いくらウブな私でもそれは分かる。
でも、副社長はキスで止まってくれた。
私のことを大切に想ってくれていることが伝わってきて、胸がキュッと締め付けられた。

そういえば、今日は副社長にお世話になりっぱなしだということを思い出した。
私はベッドの上にあがると正座した。

「副社長、今日はいろいろとありがとうございました」

改めてお礼を言うと、副社長は眉間にしわを寄せて不貞腐れた表情になる。

「あのさ、恋人なのにベッドの上で副社長って役職で呼ぶのは止めてくれない?」

「す、すみません」

「海里って呼んで」

海里って!
副社長に名前で呼んでほしいと思ったけど、実際に自分が逆の立場になるとハードルが高いことに気づく。
副社長は期待を込めた目で見つめてくる。

「か、か、かかか……いり……さん」

「“か”が多すぎるんだけど。まぁいいか。そのうち自然に呼んでもらうのを気長に待つよ」

副社長……海里さんが大きなあくびをしながらベッドに寝転がった。

「香澄も早く寝よう」

海里さんの隣に私も寝転がる。
緊張してどこを向くのが正解なのか分からず、とりあえず仰向けになっていたらクスッと笑う声がした。
その声に横を向くと、海里さんが私を見つめている。

「緊張しなくても今日は何もしないよ。お休み、いい夢を」

そう言って微笑み、私の前髪を梳いて額にキスを落としてから目を閉じた。

私も幸せな気持ちで眠りについた。

end.
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