毒吐き幼なじみはときどき甘い。











「……かー。
千花ー?」



「……ん…」



「千花ー、起きてるー?」




一階からお母さんの声が聞こえて目が覚めた。



夜中に目が覚めてなかなか寝付けないかと思ってたけど、あの後すぐ寝ちゃったんだな。




「起きてるよー」




ベッドからおりて、下に聞こえるように部屋のドアを開けて返事をした。




「ごめん千花、
おばあちゃん家行ってくれない?」



「なんで?」



「お父さんが会社で柿をいっぱいもらったらしくてねぇ。
食べきれないし、おばあちゃん柿好きでしょ?だからあげようと思って」




だからって、なんで私が…。




「……わかった。
行くよ」





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