毒吐き幼なじみはときどき甘い。
でも、少なからず雪森くんに好意を寄せてる女の子はいるわけで…
なんであの女が?って思ってるよ。思ってる人、絶対いる。
「妄想かもしれないけど、
でも、雪森くんモテるから…」
「いや、それがさ、
明らかに前より引かれてんだよね。
海が、『音痴だ』ってめっちゃ広めたせいで」
「え!海ちゃんバラしたの?」
「そー。ひどいっしょアイツ」
雪森くんがはぁ〜と大きなため息をついたら
「おっはよ!
朝からイチャついてますね〜!」
噂をすれば、ってやつ。
「海ちゃん、おはよう」
「おはよ!
あれ!今日髪が違う!」
「寝癖がひどくて…」
「そうなんだ?
あ、じゃあさ、髪いじっていい?」
目をキラキラさせながら、ずい、っと顔を寄せてくる海ちゃん。近い。