毒吐き幼なじみはときどき甘い。
「いいけど、時間ないよ…」
「大丈夫!すぐ終わる!」
『ちょっとウチのクラス連れてくね〜』と言いながら、海ちゃんは私の腕をぐいぐい引っ張った。
「千花ちゃん、遅刻しないようにね」
手を振る雪森くんになんとか手を振り返して、必死に海ちゃんについていった。
海ちゃんのクラスに着くと
教卓の横に座り込んで話している女の子2人が海ちゃんに気付いて『おはよー』と挨拶した。
「香里、紗織、
ちょっと手伝って」
海ちゃんに呼ばれた香里さんと紗織さんは、瞬時に何かを察したのか、すぐに椅子を持ってきた。
それにしても……2人とも海ちゃんに負けないくらい派手。
海ちゃんのクラスは、派手めな子が集まってるのかも…。
「座って。
どっち?髪?メイク?」
「時間があれば両方で!」
「秒で終わらせるわ」