毒吐き幼なじみはときどき甘い。



「……飲め」



「……は…?」



「黙って飲めバカ」




昴くんは無理やりその冷たいものを私に押し付けると、


金髪男と一緒に雪森くんのもとへ歩いていった。




「……」




……なんか、今日の昴くん、変だ。



朝から、私に優しくしてくるんだけど…。



今も…なんで、スポーツドリンクなんかくれたんだろう?



……飲んでいいのかな。あっ、でも毒とか入ってたりして…。



そう考えたら怖くなって、


昴くんからもらったペットボトルは開けないまま教室を出た。




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